京都民医連あすかい病院 往診センターのブログ

京都民医連あすかい病院の訪問診療を担う、往診センターのブログです。

若き日の思い出

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毎回、みなさんのコラムを拝見し(感動!!)、
いいお話ばかりで、胸がじぃ~んとしますね。

私はといえば、この年までお仕事をさせていただいていると
(28歳と思ってらっしゃる方も、おられるかもしれませんが・・・ないないない)
感動したり、思い出す経験も、一つや二つ・・・四つや五つ・・・
はたまた八つや九つ・・・と、あるはずなんですが、
なにせ忘れ去っていく記憶のスピードの早いこと、早いこと・・・
リニアモーターカー並み・・・トホホ)

そんな中、N病院の消化器内科病棟に勤務していた
正真正銘二十歳そこそこのころ、
その病棟には白血病の若い患者さんも多くおられて―。
その中のT君は高校生。
私は特にこれといった看護感もなく、
ただ仕事に早く慣れたいと、必死の毎日でした。
T君は、一向によくならない病状の中、
おそらくは自分の死期というものを悟っていただろうに、
病室へ行くとものまねや面白いことを言って、
笑わせてくれました。
側にはいつも、穏やかにお母さんが付き添われていましたが、
心の中はいかばかりだったことか・・・。

自分も子を持つ親となり、その時のことを考えると
つらさで言葉がありません。
あまりにも無力だった自分が心の中にあり、
長い月日が経った今でも、
ふと気がつくとT君のことが頭に浮かびます。
もし今、T君とお母さんに出会えてたら、
あの頃よりましな対応ができるのか?
生きたくても生きられない人の、なんと多いことか・・・。

昨今の自然災害などみても、明日生きてる保証はどこにもなく、
たくさんの人が暮らしている中で、その中で縁あって
こうしていっしょにいっしょにお仕事させていただいていることに感謝して、
できるだけ・・・
いやなるべく一生懸命生きていけたらいいなぁと思っています。

PS.私が歯科医4人組のグリーンというグループを好きなことは、
チマチマ言いふらしているので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
名曲揃いの中で「ビリーブ」という曲があります。
ちょっと疲れたときにも、機会があれば聴いてみて下さいませ。

つらつらと脈絡のない、拙い文章を最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。